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zoom RSS ブラジル北東部の音楽

<<   作成日時 : 2011/02/03 16:11   >>

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ブラジルの地図を見てみよう。

まず二大中心地、サンパウロとリオの位置を確認。
ついでに昔の首都、サルバドルをもつバイーア州。
バイーア音楽はブラジル音楽のエネルギーの中核を担っているとみていいから、
ここは重要だ。
あとはミナス・ジェライス州の位置も・・・・・ ここの特徴的な音楽もいずれ紹介します。
赤道は右上のアマゾン川河口の町、ベレンのあたりを通る。

今回はこの地図で茶色に塗られた地域、北東部の音楽について。
このあたりの音楽は
セルタネージャというジャンルわけもあるし、NORD EST (ノルデスチ = 北東)音楽とも言われている。
セルタネージャとはセルタウン(辺鄙な奥地)が語源。
経済状態は良くはなく、ブラジルでも貧困なエリアとして知られる。
(だけどブラジルで貧困でも他のカリブ海諸国と比べたらちょっとはマシだと思うが)

ここで茶色に塗られてるバイーア州は音楽的には北東部とは少し異なるので除外して考えるのが普通です。

サンバというものがだいぶ判ってきてから、東北部の音楽はサンバの系統と少し違う、と思うようになった。
特にリズムが異なる。

サンバが何となくワカらないっていう人には難しいかもしれないが、これに気づいた時のオレの気持ちは
けっこう重かったんだよね・・

だってサンバという巨大な根や幹がある巨木からいろんな枝が無数に伸びていて、これをもってブラジル音楽の
全ての基本、などとつい言ってしまいそうになるほどサンバの流れは大きいから。

でも北東部にはそれとは別のかなり大きな木を形成してる音楽があるんだよな・・・
あの山を越えたら海が見えるだろうと思って、登ってみたら地平線が見えた、みたいな (笑)
あ〜、まだ開拓する土地(音楽ジャンル)があったのか・・・ って。
この大きさとバラエティーの豊富さはやっぱり大陸だからだと思う。

北東部はかつての日本の東北地方同様、貧困ゆえに多くの出稼ぎ労働者をリオやサン・パウロに送り出す土地だった。
そこの音楽は大都会では聴かれることはなく、ブラジル音楽の主流からはずっと無視されてきた。

その音楽を全土に知らしめたのがルイス・ゴンザーガという人。この地域独特のアコーディオンを弾きながら歌うスタイルは
1940年代半ばになって全国から注目される。北東部の音楽はこうしてブラジル音楽の重要な構成要素として確立され、以後多くのスターを生み出した。

アルセウ・ヴァレンサ、ジェラルド・アゼヴェードといった地元発のスターに加え、国際的な人気を誇るジャヴァンもこのエリアの出身。


エルバ・ハマーリョは1951年生まれで北東部を代表するスター歌手。
(ゼー・ハマーリョの妹、でも人気はエルバのほうが・・・)

リズムの感じはカリブ海の国々の音楽に少し似てくる。
ちょっと前にエステバン・ホルダンを紹介したのは、実はここにつなげたかったからなんだけど
コンフント音楽っぽい香りもする。

ジャマイカ好きな諸兄には案外受け入れられやすいかもしれない。

つまりこのエリアは距離がカリブ海諸国に近いぶん、音楽も似ているのだ。
細かいパッセージを弾くサンフォーナ(ブラジル・アコーディオン:詳細研究中)同様、リズムは細かい。
が、ベースのリズムはゆったりとして若干レゲェっぽいとも思わせるものもある。

下記動画、上がゴンザーガ。 下はエルバ。 

これ、ふたつともサンバじゃないです。

北東部音楽はアメリカにおけるカントリー音楽と同じような位置の音楽と言えるかもしれない。
都市部のインテリからは馬鹿にされる音楽かもしれないが、ブラジルでは著名スターがこぞって取り上げているところが北米とは異なる。







なんで、イヴァン・リンスとかジャヴァン、ジョビンとカエターノ、ミルトン・ナシメント、ジョアン・ドナート、マルコス・ヴァリ、
と言った有名どころを紹介しないで、まわりをグルグルまわってんだよ、と思ってるあなた。

実はそれ、自分で自分に問いかけてるんですよ・・・

書こうと思うんだけど、自分のCD棚の彼らのアルバム・コレクションが如何に貧弱であるか、を痛感すると
とてもエラそうなこと書けないと思うんだよな・・・・・

彼らの築いた音楽はそれぞれひとつの山脈を形成していて、縦走するのが難しいし、時間がかかると思う。
上記の人は全て大好きで、書きたいことは結構あるにもかかわらず。

反対にアルバムはほぼ全て持ってるガル・コスタやエリス・ヘジーナのことももっと書きたいけど、
二人ともとてつもなく大きい存在過ぎて・・・・

だからちょっと待ってください。

前回のペンサドールも今回のエルバも好きなんだけど、今のところ彼らの音楽を追求する気はない。
少し突き放して観察してる感じ。 ただ単にちょっと好みがあわない、というだけの話。
彼らの音楽が素晴らしいのは間違いない。
だからかわりに好きになってくれる人がいたらお任せしたい、とも思うから。

そんなスタンスだと書きやすいと思って少しずつこのあたりの人たちを紹介して、
外堀埋めます。

凄い大仕事なんで
しばらくしたら息抜きに別ジャンルのトピックも・・・・(カントリーだったりして 笑)

あと更新滞りがちの時は誰か投稿かコメントして盛り上げてください。


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ブラジルのアコーディオン奏者(1) Dominguinhos
前回アート・ヴァン・ダムのアコーディオン聴いてたらブラジルのアコーディオン奏者を聴きたくなって、いろいろ調べてました。 ブラジル音楽は昨年の10月以来ですが、真冬に聴くのもオツなもんです。 ...続きを見る
トリニティースクール音楽部 部室
2013/01/20 00:21
Marines
ブラジル北東部の音楽を少し紹介したのはだいぶ前ですが、気温が上昇する季節になると聴きたくなるので久々に見ていきます。 ...続きを見る
トリニティースクール音楽部 部室
2013/04/29 17:32
Bicho de Pe
前回ブラジルでは相変わらずサンバの人気があって若手が次々にデビューしてるありさまを見たわけですが、ノルデスチ音楽も負けてませんね。 フォホーとかセルタネージャなどの北東部音楽も、現在は昔ながらの民謡みたいなスタイルから、歌謡曲的に甘味料を加えたものまで、いろんなタイプがあってやはり若手がどんどん出てきてます。 ...続きを見る
トリニティースクール音楽部 部室
2014/08/11 00:49

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