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zoom RSS ブラジルのオルガン奏者

<<   作成日時 : 2011/08/04 09:44   >>

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オルガンという楽器の特徴は、出てくる音にピアノ・フォルテの区別が一切つけられない、ということにつきる。
つまり、ピアノや他のほとんどの楽器のように音に強弱・大小がつけられないのだ。

そのうえ音が減衰しないという特徴もある。

普通の楽器は強く叩いたり、弾いたり、吹いたりすれば、音は大きくなるし、反対に
弱くすることも出来る。 

オルガンの元祖、パイプオルガンは複数の巨大な笛に空気を送って音を出すが、
この場合の鍵盤はその空気を送るかどうかの、遠隔操作のスイッチに過ぎない。

電子的に似たような音を出すハモンド・オルガンも、その特徴をそのまま受け継いでいる。

オルガンに少し似ているのはフルートやリコーダーという笛類だろうか?
弱く吹くと音が出ず、強すぎると音が割れてしまう。
だが、ダイナミック・レンジが非常に狭いこれらの楽器でも、多少の強弱はつけられる。

初期のシンセサイザーはオルガンと同じだが、ギターのようなチョーキング機能がついた時点で、オルガン類からはかけ離れた楽器になった。

だからオルガンは非常に歌わせることが難しい特殊な楽器で、演奏家も多くはない。
ジャズの世界で、すぐさま10人のオルガニストを挙げられる人はほとんど居ないだろう。

ブラジルでも思いつくのは今日紹介する三名くらいである。
ところがオルガン奏者の多くがそうであるように、それぞれが全く異なる個性を持っているのが面白い。


まず、一番有名な ワルター・ワンダレイ から (ポル語読みだと ヴァルテル・ヴァンデルレイ : 1932 〜 1986 )
1966年、ボサ・ノヴァ・ブームの中心メンバーの一人。




上記の特性から、オルガンはある種のクールな音を出します。
感情の起伏に対応させるために音の大小を調節する、という事が出来ないからではないでしょうか?

それが、こういうボサ・ノヴァにはよく合うんだよな、クールな感じで・・・

今回の三人の中では、オルガンの音色を最も注意深く選択できる人だと思う。



次はエヂ・リンコルン。 ワンダレイと同じ32年生まれ。
68年の曲です。





リンコルンは、いわゆるバランソとかラウンジと言われるスタイルの、軽い印象の人ですが、この曲聴くと
以前のエントリーで紹介したとおり この時代こういう音を出してたのはブラジル・ジャズの人達だったんだよな、てのが思い出される。
このドラムはエヂソン・マシャードですかね・・・・?

ピアノから楽器を始め、後にウッドベースに移行、あるとき突然オルガンを弾かされる破目に陥り、初めて弾く楽器を数時間でマスター
した、という異才・・・・・・ ベース奏者だったから足ペダルによる低音部をよく使いこなす、とも言われてる。



最後は エウミール・デオダート (1943 〜)

デオダートというとアレンジャーとか、プロデューサーという印象ですが、オルガンもよく弾いてます。 2002年。






この人のオルガンは、ともするとオルガンに聞こえないことがある。

ストリングスのようであったり、シンセやボーカルのようでさえあり、実に表情が豊か。
強弱・大小がつけられない筈のオルガンも、彼が弾くとそれがあるかのような錯覚に・・・・


デオダートについては全然勉強不足なんですが、いずれ改めて紹介します。
なんか、アメリカに渡って成功したブラジル人音楽家の中でも、特別格調が高い人だと感じます。

CTI レーベルにかかわった、というだけで低評価にしてはいけませんね・・・・・

** おまけ。 ハモンド・オルガン Wiki  ← 面白いですよ




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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
オルガンと言うと、原田和典氏の「コテコテ」に影響されて、オルガンのジャズを聴きまくっていた時期がありました。このジャンルは、あまり細かい事を言わず、ワンパターンで押しまくる力技が肝。「コテコテ」のレコード評で「どれも同じ度」の星が多い程、聴きたくなるレコードと言うw。なので、ジャズジャイアントのひとりになってからのジミー・スミスは全然面白く感じなかったな〜。
オルガンのジャズは日本盤はともかく米盤は豊富でした。
二十世紀前半の黒人向けのクラブでは、ピアノよりオルガンが人気で、クラブオーナーもオルガンだとベースが要らないのでギャラが安くなると言う事で両者の利害が一致したらしいですね。
そういえば、ブラジル音楽でオルガンの事を考えた事がありませんでした。
who-g
2013/02/01 20:55
ハモンド・オルガンはフェンダーの電気ピアノと並んで20世紀後半のポピュラー音楽に多大な貢献をしましたね。
どちらもシンセサイザーや電子ピアノに座を奪われますが、あいかわらず若い人たちにもアピールする音であり続け、今後も無くなることはないでしょう。
好調
2013/02/04 13:29

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