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zoom RSS イタリア音楽(1) Marc 4

<<   作成日時 : 2012/06/15 00:04   >>

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ポーランド音楽でちょっと出てきたエンニオ・モリコーネ以来イタリア音楽が気になってしまい、少し調べ始めてるところです。
実は今、塩野七生というイタリア史に詳しい作家がヴェネツィア共和国について書いてる本を読んでいて、なんとなくイタリア気分になってもいるところ。

イタリアというのは古来からオリエント、エジプト、黒海コーカサス、アフリカ、フランスやフランドル(オランダ付近)などと交易をしており、まあヨーロッパ文明の中心ですな。
中世以前、例えばイギリスあたりから文明の中心地たる東方を眺めると、オリエントなどはイタリア半島の向こう側に隠れてよく見えないような感じだったのだろう。 
つまりヨーロッパ世界における文化・文明の最前線がイタリア。

イタリア音楽というとカンツォーネか、あるいはオペラとかしか思い浮かばないが、例えばジャズ・ギタリストのバーニー・ケッセルがイタリア録音で名盤を残してたり、ブラジルからはシコ・ブアルキが一時亡命、マリーザ・モンチはイタリアで声楽を勉強、とけっこう「何かある」土地のような気配がある。 イタリアはプログレ音楽も盛んだったような・・・・



マルク・クアトロ  作曲家やスタジオ・ミュージシャンが組んだユニット、69年結成。 主に映画やTVの音楽で有名。


世の中にはライブラリー・ミュージックというジャンルがあるそうで、聞きやすく、カドが立たない音楽をライブラリーに登録しておいて、映画やTV番組やコマーシャルのプロデューサーなどが合いそうな音楽を探して購入する、ということらしい。基本的にBGMであり、多くの場合映像や画像の背景に流れる音楽だ。

そーゆー音楽って堕落してるんぢゃねーの? と思いたくもなるが、さにあらず。

短い楽曲に作り手のセンスが凝縮されていて、良質なものではけっこうウナらされるものがあり、とりわけマルク・クアトロの音楽は実に様々な要素が含まれていて興味深い。





70年の曲。 え〜っと、時代を考えると相当ススんでるよな。 特に注目はベース。 フラット・ワウンドのエレキ・ベースだろうが楽器の音色をここまできれいに出せるのは凄いことなんです、もとベーシストから言わせてもらえば・・・・・ ハモンド・オルガンもいいよな。
間違いなくブラジル音楽の影響があるが、ひょっとするとこの時期のブラジルのこういう音楽はイタリアからの影響があったのかも? とすら思わせるほど堂々とした安定感を持っている。

次も70年。サックスの音が独特。 ドラムも16ビートのウラ打ちだったりけっこう進歩的。





思うにイタリアは大昔からアフリカとつきあってたから、白人で最初にアフリカのリズムに接したのは彼らだったのかもしれない。
ここまで自然にブラック・ビートを奏でてるのを聞くとそんなことを思ってしまう。 

これも70年。 彼らは70年に3枚ものアルバムを出してるから現地では結構売れてたのだろうか。
ブラジル音楽で頻出する楽器、クイーカを完全に使いこなしており、一種サイケデリックな世界を築いているのに脱帽。 





次は71年。ハモンド中心の曲だが、よく聴くとどの楽器もきわめてセンスが良い。





ポーランドもそうだったけど、イタリアも楽器の使いこなし度が半端じゃないよな。
なにかクラシック音楽の伝統があって、器楽奏者たるもの楽器は徹底的に練習すべし、みたいな掟があるように思えてくる。
まあこのバンドはスタジオマン達が演ってるから特にそう感じてしまうのだろうが・・・

いずれにしてもサックスやベースがイタリア以外の国では聞いたことがないような音を出しているのにシヴィれた次第。

最後にバカラックを思わせる曲、鉄琴とストリングスが心地よいが、この曲もベースが歌ってる。




70年頃、アメリカではクロスオーバー音楽、英国ではブライアン・オーガーのビート音楽、ブラジルではポップ化したジャズが花盛りな訳ですが、イタリアでもそれに呼応した音楽が鳴ってたとなると実に興味深い。

なんと言うか、古来より様々な人種が往来していた国だから、音楽も異文化も吸収してしまうのが早いのかもしれないですな・・・・・







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