Esther Phillips

カントリーのあとにソウルってのもアレですが、季節の変わり目に久々にこのジャンルもいいかな、と。


エスター・フィリップス(1935~84)がアリサ・フランクリンとか、他の大物女性ボーカルに比べていまいち話題にのぼらないのは何故ですかね?


確かにこのジャンルは、星の数ほど凄い歌手がいる激戦区で、それでも大物となると何人かにしぼられる訳ですが、この人は間違いなくそれに入ると思う。
72年、グラミーを受賞したアリサ・フランクリンが、それをエスターに譲ったのは有名な話。

51年、ブルースマン、ジョニー・オーティスに見出されレコード・デビュー。
つまりブルースあるいはR&B歌手としてキャリアをスタートさせている。芸名は「リトル・エスター」。
だがヘロイン中毒のため、およそ10年ほど音楽活動から遠ざかってしまう。

62年、カントリー歌手のケニー・ロジャースが彼女が地元のパブで歌ってるところを発見、すぐさま自らのレコード会社 Lenox と契約し、再デビューさせる。
ここで芸名をエスターフィリップスに改めた。

カントリー風味の曲を歌ったり、完全にジャズだったり・・・・
まあこのあたりがソウル歌手としては変わっていて、それゆえ現在の人気がもうひとつなのかもしれない。
むろんドラッグ由来の病気で48歳で亡くなってしまったのも原因でしょうが・・・・


まずは65年のジャズから。 ダイナ・ワシントンと比べても遜色がない。






次は72年、泣きのバラード・・・・ こういうのをソウルって言うんだよな。
全身全霊で歌っててまさに魂(ソウル)の叫びです。 80年代以降の口先だけで歌うクズどもは反省汁。





これも72年、さすがにR&Bを歌うと実にいきいきしてます。この時代特有の洒脱なバック演奏も吉。
(このドラム、バーナード・パーディーじゃないかと思うんですが・・・)





次は74年のアルバム "Black Eyed Blues" より、ブルースです。悶絶ギターはチャーリー・ブラウン、(ヴァン・モリソンともやってる人)
意外なんだけど調べたらこのアルバム、プロデュースがCTIのクリード・テイラー、アレンジがボブ・ジェームス、今までオレが退屈だと思ってた人達なのに、実に素晴らしい出来です。





次は75年、ブレッカー兄弟(Sax & Tp)、デヴィッド・サンボーン(Sax)、クリス・パーカー(Ds) やジョー・ベック(G) など豪華なスタジオメンと。
カッコいいベースはウィル・リー。
この頃がおそらくエスターの絶頂期で、74年と75年にはそれぞれ年間3枚ものアルバムを出している。
声の伸びも力強い。






78年、世はディスコ時代。それでもエスターの音楽は流行に媚びてないです。原曲はフランキー・ヴァリ。
ちなみに彼女に限ってどうしようもないディスコ音楽は一曲も録音してません。
ディスコ用でもクオリティーは保ってると言うか・・・・





81年、最後から二枚目のアルバムより。
いよいよ円熟期に入りそうな優れた歌唱ですが、早すぎた死が惜しまれます。






ソウルはあまり語れないので、本来二回に分けるべきですが7曲を一気に紹介しました。
音楽だけ楽しんでください。








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