Lonnie Liston Smith

暑い夏になると聴きたくなる音楽ってありますが、ここのところの猛暑にこの人は如何?


ロニー・リストン・スミス  1940年 ヴァージニア州生まれのピアニスト


ファラオ・サンダース、マイルス・デイヴィスなどとの共演を経て’73年、自身のバンド、The Cosmic Echoes を結成。
独自のクロスオーバー音楽で 「人間の意識を拡大すること」 を目指す。

エレキ・ピアノやシンセサイザーを駆使するイメージのこの人が、フェンダー・ローズに出会ったのは意外に遅く、71年ファラオ・サンダースとスタジオに入った時だそうだ。
初めて触る電気ピアノから出てくる音に魅了され、たちまち一曲出来上がったものをファラオ達と録音。
この後自分のバンドを結成する意志を固めた模様。

ローズとの邂逅によって意識が拡大され、新しい音楽が生まれた、という事実はオレにはとても興味深いです。
つまり後年スピリチュアル・ジャズとか言われる音楽の先駆けと見なされるロニーの新しい才能が、ローズによって開花したという事です。

20世紀後半、他の音楽ジャンルにおいても新しい楽器が音楽の革命をもたらしましたね。

エレキ・ギター、電気ピアノ、電気オルガン(ハモンド)を経てついにシンセサイザーが登場。

これらの楽器が革命をもたらしたのは誰も否定できない。

だけど生ギターしか無かった時代のエレキ・ギター、生ピアノしか無かった時代のローズ登場のショックはシンセサイザーの登場時よりも
大きかったのではないかと思う。

ロニー・リストン・スミスはローズを目一杯フィーチャーするけど、シンセサイザーにはそれほど深く取り組んでいないように思う。
すでにローズによって異世界への扉を開いた者にとって、初期のシンセはそれほどインパクトが無かったということか・・・・

まあ、聴いていきませう。

74年、ローズの使いかたがハービー・ハンコックなどと異なり、シンセサイザー的。
この時期、こういうベース・ラインだったら普通はエレキ・ベースの筈だが、これはセシル・マクビーによるウッド・ベースなのも面白い。






75年、ずばり「夏の夜」という曲。 ローズとストリングス・シンセサイザーによるダークな世界がたまらない・・・・






76年、これは生ピアノ。 ロニーにしては明るい曲調。






78年、再びローズによる瞑想的な音世界はまさにアシッド・ジャズ。
印象的なベースはアル・アンダーソンというロニー以外の録音では見かけない人。





なんと言うか、この時期のクロスオーバー音楽一般に言えることですが、ロニーも必ずしも商業的に売れることを目的としてないですね。
これが段々と売れるようになって商業化したのがフュージョン音楽という訳です。
さらに悪いことには、最近ではスムース・ジャズとか・・・・(苦笑)

ロニーの音楽もイージー・リスニングとかスムース・ジャズと言われることもあるようですが、確かに80年代以降はそういう傾向もあります。

でも初期の頃から聴いてみると決してそんな甘いもんではないよな?
スピリチュアル・ジャズっていう定義がよくわかりませんが、なんとなくこの人にはそれが当てはまるようには思いますが・・・・・。



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  • Bobby Lyle

    Excerpt: サンバ以来時間があいてしまったのは、ご想像のとおり、あの後もしばらくサンバばっかり聴いていて・・・ いくつか収穫があったんですが、めっきり秋めいてきたし、前々回アメリカ音楽の悪口を言ったのが気になっ.. Weblog: トリニティースクール音楽部 部室 racked: 2014-10-04 00:16