ポーランド音楽(16) Reni Jusis

秋っぽくなってきたので、少しヤル気が出てきました。
そこで秋に向けて久々にポーランド音楽を。

レニ・ユシス  74年、ポーランド東部に生まれるが幼少より北部のバルト海沿岸の町、ミエルノで育つ。

小さい頃から音楽学校で学び、歌手として頭角を表す。 ロックバンドのバックで歌ううち、マイケル・ウルバニアックに見出される。
この時点でエリートコース確定。 ウルバニアックはアメリカでも活躍するポーランド・ジャズの大御所ですから。

98年アルバム・デビューしこれがヒットとなる。

だけど、彼女の音楽はいわゆるユーロビートと言うか、ハウス・ミュージックというか、まあ人工的な打ち込み音楽でした。
そんな音で2006年までに5枚のアルバムを出してます。
ワルシャワあたりのクラブでは大人気だったようですが、ここまでの彼女の音楽だったらこの部室には登場しなかったでしょう。

ところが2009年の6作目に突然変異が訪れる。
ヒットを狙った歌謡曲が手造りの上質な自由音楽に変貌した感じ。
今日はそのアルバムから3曲聴きます。

ピアノ、メロトロン(笑)、ボーカル、作曲、プロデュースも彼女自身です。
まずは一曲、秋向けのやつを。





以前の彼女とは似ても似つかない、まるで別人のような世界。
キャッチーなメロディーラインではなく、自由に転調するあたり、ちょっとブラジル音楽を思わせる。

なにせ2003年の彼女最大のヒット曲が こんな感じ ですから・・・・

35歳、ポップ・スターから足を洗い、長年勉強してきたアカデミックな音楽的素養を爆発させたと見ていいだろう。彼女自身の言葉では「原点回帰」だそうだ。
(ここでは未紹介だが、ブラジルのジジ・ポッシという人がこういう変貌を遂げてるのを思い出した・・・・)





ポーランド音楽では毎回思うことだが、今回もやはりバックの演奏レベルがとてつもなく高い。
楽器の使いかたが独特で、サイケデリックかつスペイシャスな音空間がたまらない。

いったいどういう連中が演っているのか、次のスタジオの動画でわかる。
曲は0:45から。





英国田園音楽っぽい部分もありますが、スチール・ギターやヴィブラフォン(鉄琴)、ハモンド・オルガンやフェンダー・ローズの使用法が心憎い。
テレキャスターもギター・ソロは全く取らないし、控えめに入るコーラス・ボーカルもいい。
ポーランド・ポップスのクオリティーが、世界最高水準であることを改めて確認しませう。

74年生まれと言えば、エディタ・バルトシェビッチと同年代だが、かたや英国にロック留学、こちらは国内の大衆ポップスで腕を磨いた感じ。

比較的寡作の彼女ですが、実はこのアルバムの翌年に出産をしてます。
最新アルバムが届くのはもう少し先になるかもしれませんが、ポーランド音楽でまた一人楽しみにフォローする人が増えました。







  

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