ポーランド音楽(21) Bisquit

ポーランド音楽が止まらない・・・
というのもここ数年ポーランド音楽の充実ぶりは、まさに今が黄金期と言えるかのごとく刺激的なシンガーやバンドで目白押しのように見えるからだ。

自分より若手の連中がリアルタイムに演ってる音楽に共鳴出来る度合いが、英米ブラジル以上というのもポーランドにはまる理由だ。

この国の首都ワルシャワとはどんな都市なんだろうか・・・?
ヨーロッパ文化の中心たる諸都市、パリ、ローマ、ベルリン、ウィーンにひけを取らない文化都市であることはポーランドの音楽を聴けば明らかであるように思う。



ビスクィト  2001年ワルシャワにてボーカルの ヨアンナ・ヴオダルスカ とギターの トマシュ・クラフチカ によって結成、当初はジャズ・スタンダードを演奏。その後数名のバンドメンバーを加え、2006年CDデビュー。



今回は今まで3枚出しているアルバムから特にオレ好みの二枚目から数曲をピックアップ、これも名曲ぞろいのアルバムなんで選曲に苦労しました。

まずは一曲、ポーリッシュ・ボサみたいな感じで始まる。
ヨアンナのボーカルは線が細いようでいて非常に芯がしっかりしているが、もうちょっと歌が上手いとよかった。






次はポーリッシュ・サウダーヂとも言えそうな曲。 聴く人を過去へといざなうような抒情がたまらない。
2:15からのソロとも言えない、つぶやくようなギターがいい。

鉄弦ローフレット低音弦の単音弾き。気を付けないと音がビビってしまう緊張感・・・・ 
やはりリーダー、クラフチカのギターが随所で光るアルバムだ。 楽器がそれぞれ持っている限界をつくとこによって、楽器の個性を際立たせる、アバンギャルドな音楽家ですな。






これは春の陽だまりのような曲。 アメリカのカントリー音楽に似た部分も・・・実に音楽性の幅が広い。






70年代アメリカのフォークやシンガーソングライター歌手のようだが、アメリカ人のような押しの強さがないところが安心できる。 この点でポーランド音楽は英米とブラジルの中間と言っていいのかもしれない。






最後はポーランドに特有な、前衛的気分にあふれた曲。
ファンク音楽まであと一歩、多彩な音楽性がここにも。





英米の都市から生まれる自由音楽は背後に都会が持つ倦怠や堕落の気分をひそませている。
ところがポーランドの都市音楽では、おそらく英米よりは貧しいのが原因と思われるが、度を過ぎた暗黒が感じられない。
しかしそれがないからと言って田舎臭いところは皆無であって、やはり歴史のある都市からしか生まれ得ない音楽である。

加えてなにか風通しの良いクールネスがポーランド音楽の特徴だろうと思う。
音楽マーケットが小さいがゆえ、アメリカのレッキング・クルーの演奏のような「お仕事感」はなく、各メンバーが真摯に演奏している雰囲気が伝わってくるのが、音楽が心にしみる理由ではないか?

ポーランド音楽のフレッシュなクール感は、演奏者が楽しんで音を出しているから出せるのだと思う。


ところでビスクィトは今年3月に3rdアルバムを出してます。 でも内容がちょっと前衛に振れすぎたきらいがあって好みではありませんでした。 今から次回作に期待。









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  • 秋の夜長に・・・

    Excerpt: もうすっかり秋ですが、時間があいてしまったので久々にアトランダム選曲行きます。 Weblog: トリニティースクール音楽部 部室 racked: 2014-11-05 00:06