ポーランド音楽(23) Silver Rocket

本日紹介するのはポーランド音楽における英国音楽の影響を考えるには格好の楽団です。
イギリスの10cc とかデヴィッド・ボウイ、ロキシー・ミュージックやジェネシス、あるいはアニー・レノックスとかのプログレ風味の利いたブリティッシュな音造りのファンにはおすすめです。


シルヴァー・ロケット  2002年、マリウシュ・シプラ(g)によって結成、これまでに4枚のアルバムを発表。


シプラは以前にも Happy Pills というバンドを持っていて、2001年9月、満を持してニュー・ヨーク公演に出かけるも、ちょうど9・11事件で予定されていたライブがキャンセル。
帰国後バンドが空中分解してシルヴァー・ロケットを結成した。 もともとプロデューサーであり、マルチ奏者だったシプラのソロ・プロジェクトであり、多くのゲストとともに作り上げる音楽だ。
なかでも2006年の3rdアルバムはジャズ・ボーイ・レーベル発、すなわちボグダン・コンドラッキ一派が参加した聴き応えのあるものに仕上がった。

その3rdアルバム "Unhappy Songs" から3曲聴きます。





いきなり英国音楽だよな。 英語で歌ってるし、これがポーランド発とはにわかには信じがたい。
考えてみれば、本家イギリスでも最近こういう音は聞かれなくなった。 いわば英国で廃れかかった音がポーランドに渡って開花・発展したと言えるかもしれない。
英国モノよりもアコースティック楽器の使いかたが際立ってみずみずしく、脂っこさがなくすっきりした印象だ。





ヴァイブ(鉄琴)が印象的だが分厚くサイケな音造りはコンドラッキの世界。

次はリード・ボーカルにトメク・マコヴィエツキ、コーラスにアーニャや多分カロリーナ・コザックと、ジャズ・ボーイの看板アーティストが勢揃い。
途中のトランペット・ソロがジャズ丸出しなのがいかにもポーランドだ。





最後は2008年の4thアルバムから。
古いアナログ機器で録音、LPでも発売されたこだわりのアルバム。
この上品さと完成度は英国のカンタベリー音楽にも通じる。 これもトランペットのソロがいい。





前にも書いたかもしれないけど、英国の自然は人間に敵対的でなく、おだやかで、そういう風土との関係がポーランド音楽にも共通してあるのでは?
アメリカやブラジルの音楽から見える自然や風土は強烈過ぎて、ちょっと日本人にはピンと来ないことがある。
ポーランドももちろんユーラシア大陸の一部ですが、こういう音楽聴くと自然はそんなに過酷ではないんだろうな・・・・寒そうですが。









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