Sabrina Malheiros
イタリアのラウンジ音楽にブラジル成分が多く含まれるのは明白ですが、では当のブラジルのラウンジ音楽はどんな感じかというと、こんな感じです。
サブリナ・マリェイロス 1979年 リオ生まれ Azymuth メンバーの令嬢
アジムチ(日本ではアジムス)は75年にレコード・デビューし現在までに20枚以上のアルバムを出す人気グループ。
日本ではクロスオーバー・イレブンというFM番組のテーマ音楽で有名になった。
で、アジムチは今まで何度もここで紹介しようと思ってはためらっていたのである。
理由は彼らの音楽が良く出来すぎているうえ、意図的なまでに耳障の良い音造りに徹し、どの曲もみな似たような感じであり、
まあイージーリスニングだからである。 ブラジリダーヂも濃いとは言えず、ポルトガル語の歌が入らないインストの曲ではアジムチがブラジルのバンドだとは、言われなければ気がつかない人も多いだろう。
とはいえアジムチが嫌いかと言うとそうではなく、むしろ大好きだ。
特にローズの使い手、キーボードのジョゼ・ホベルト・ベルトラミ (2012 年に没)の感性にはいつも脱帽する者である。
ベスト盤のCDを一枚持っていて愛聴盤になっている。 でもどの曲も同じ感じなんで1枚で充分というのが、オレとアジムチの微妙な関係だ。
ということでサブリナ嬢の音楽ですが、アジムチ・メンバーのバックアップで出来ている。
したがって聴きどころは、その音楽がどこまでアジムチ的なのか、あの水も漏らさぬ緻密な音造りが逆に若い感性を封じ込めはしまいか、若干の懸念を抱きながら
レコードに針を落とした。 (←ウソ、ようつべで聴いたんです)
2005年の1stアルバムより
さすがにアジムチ的だが、調べてみるとイギリスのバンド、インコグニト関係者が参加しているので英国の風が吹いてることにもなる。
サブリナのアルバムは全て英国のファーアウト・レコーディングス発だから、半分はUKメイドと言える。
次は2008年の2nd から、アレンジはアルトゥール・ヴェロカイ。 確かにヴェロカイの音だ。
2011年
さて、まあ紹介しておきながらこう言うのもアレですが、ボーカリストとしてはちょっと弱いですね。
ファッショナブルな音楽だから真面目に歌い上げる必要もないんでしょうが、シンガーとしての成長を望みます。
ボーカルはバックに助けてもらってはいかんのよね・・・・・・・。
イタリアのスケマ・レコーズの門を叩くのもいいと思いますよ。
同年代のブラジル人でイタリアに定住して活動してるスケマのシンガー、ホザリア・ヂ・ソウザと聴き比べてみる。
こっちのほうが歌は上手いです。 ちゃんとイタリア語で歌ってるのにちょっと感動、バックは全員イタリア人ですからね。
何が言いたいかって、イタリアは凄いな、ということですわ・・・・・
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