梅雨があけて欲しいが暑すぎる夏も困ります



記録的な長梅雨でウンザリですが、さすがにそろそろ梅雨明けだろうか。しかし猛暑の夏が来るのも、これまたウンザリ、ひとまず音楽でも聴いてこの季節を駆け抜けます。最近聴いてたものを紹介しましょう。


数年来新譜が出ていない、ブラジルのウィルソン・シモニーヤ、先月一曲だけ YouTube に上げてるのを発見!
これ、ちょっと前のジャヴァンの曲ですな。




原曲と全然曲調が異なるということは、シモーニーヤはこの曲が余程好きで、自分なりに歌いながら変えたということでしょう。そもそもジャヴァンと交流があるのかは知らないが、ちょっと意外な組合せだ。
ジャヴァンの原曲もどうぞ。 
電気楽器はギターのみ、ドラムの代わりにカホン、静かな中に熱い歌心がこもっている点はシモニーヤも共通している。これももう10年前か・・・





懐メロ、1987年児童虐待を歌ったスザンヌ・ヴェガ、2014年のミニ・ライブ。
醜悪なディスコ・ブームが一段落した80年代後半のアメリカ音楽シーンは第二次ブリティッシュ・インヴェイジョンが顕著だった。
つまり斬新で良質な英国音楽がアメリカを席捲し、マトモな米国製音楽は少なかったのである。
そんな中、ニューヨークのインテリ女性、スザンヌが歌ったこの曲は社会問題を扱った点で異色であり、かと言ってその20年前に流行った社会派フォーク・ソングの押しつけがましいところがなく、大いに洗練されていたのがヒットの理由だろう。  
ただし彼女はこの後これを超えるヒットは出せず、一発屋と言われても仕方がない。
とはいえ、自分の音楽をずっと誠実に続けてきたであろうことは、このライブからも伝わってくる。






8月7日に発売される、メアリー・チェイピン・カーペンターの新譜から一曲だけ公開されたもの。いちおうカントリー歌手に分類される彼女は、これまではおおむねナッシュヴィルでアルバム制作をしていたが、なぜか今回は英国の Bath にあるピーター・ゲイブリエルのスタヂオにて一発録りで録音したそうだ。
となると、この印象的なオルガンはヴァン・モリソンのバックでも弾いているジョージィ・フェイムかもしれない。61歳、当人の声はさすがに小さめだが、あの独特なカントリーの伝統的な発声法は生きている。

ところでこの人は上記スザンヌ・ヴェガと同年代、デビューも80年代半ばで共通している。 自由音楽のスザンヌがあまり活動していないのに比べ、カントリー界に身を置いたカーペンターはこうしてコンスタントにアルバムを出し続け、その数は16枚に及ぶ。
ときにカントリーに馴染まないほど内向的なアルバムも出してきたが、やはりカントリー業界に居てこその長年の活躍だと思う。
ナッシュヴィルのフトコロは深いと思った。






フェルナンダ高井、ジョビンを歌った昨年のアルバムから。
共演はホベルト・メネスカウ、マルコス・ヴァリと言った大物。 
こうしたクラシック・ボサを当時の生き証人みたいなパーソネルで演奏できるのも、あと数年だろう。




同じアルバムからもう一曲。新人みたいに思われてる高井もこの時48歳、この録音はそんな年齢で古典にじっくり取り組んだ点で彼女の金字塔になるだろう。
高井の歌唱はボサノヴァ風にささやくタイプだが、凡百のボサノヴァ歌手のような軽薄さは無く、抑えた歌唱で奥深い世界を表現できる実力派シンガーと言える。 
ふと思ったが、このボサ・ノバ歌唱スタイルはアライヂ・コスタに似せていないだろうか・・・
だとすれば高井のセンスは極めて高度である。





そんな高井が実に意外なギタリストと作ったアルバムも聴こう。
さて、この廃人みたいなオッサンは誰でしょう?





はい、英国はポリスのアンディー・サマーズですな。 2:20からのギターソロに注目。 
どんな経緯でこうなったか、その組み合わせにも驚くが、英国のロック・ギタリストがブラジリダーヂ満点のギターを奏でるのがなにより驚天動地じゃないですか?

もう一曲、こっちは英国っぽい、というかカンタベリー音楽みたいだ。 (ソフトマシン、ゴング、ハットフィールド&ザ・ノース)
ともあれ高井が独特の世界を持った素晴らしいボーカリストであることに異論はあるまい。 ギターソロは2:42から。





次もブラジルから、強力シンガーです。マル・マガリャンイス1992年生まれ、15歳でデビュー。
まず聴いてください。




ちょっとマリーザ・モンチみたいに流麗な歌声だが、マリア・カラスに憧れてイタリアに声楽留学したマリーザのような近寄り難さがなく、肩の力が抜けてるよね。 こういう最初からスターを目指すというよりは、仲間うちで好きな音楽をやってるうちにスターになったような、
そんな音楽シーンの健全さがブラジルにはまだ充分生きているように思うが、あるいはすでに人工的にスターを作り上げる従来の音楽業界のやりかたが破綻しているのかもしれない。




これはサビから入る曲構成ですが、0:50からのテーマの歌い方に老練とも言える上手さがある。






ダラダラと続けましたが、最後はいつものパピークの新曲をどーぞ。





梅雨があけたらサンバでも聴きますか・・・












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