年末ジュークボックス 2020



激動の2020年も終わりが近づき、思うことの多い年の瀬に、年末恒例のジュークボックスをお送りします。

ペリクレスの新曲をふたつ、もうはや言うべき言葉がないほど完璧なボーカル、今年も多くのライブが YouTube に上がっていて活躍のほどがうかがえた。





サンバにラップを持ち込むのはやめれ! と思うがペリクレスの素晴らしいボーカルがその瑕疵を補って余りある






フェフジンの新曲も。 もはや中堅として確固とした地位にいるが、あいかわらずスター性が皆無なルックス&ファッション。 この人の人気はひとえに卓越した歌唱のみにあることがわかるというものだ。






いきなり54年前に飛びます。ホジーニャ・ヂ・ヴァレンサはブラジルのギタリストで、バーデン・パウエルと渡り合うギターの腕前で人気だった。66年と言えばブラジルでジャズとサンバを融合したグループが多数出現し、数年のうちに例外なく軟派なポップスに変容(劣化とは言えない)する直前くらいの時期である。この演奏もジャズのスタイルを取り入れた緊張感あふれるものだが、ライブなのに一糸乱れぬ演奏が凄い。






さて個人的にブラジル音楽を聴きはじめて、そろそろ30年になるんですが、最初はガル・コスタやエリス・レジーナといった女性ボーカルを聴き漁ったものだった。そしてちょっと遅れて出会ったのがシモーニという人で、とくにオデオンから出した初期の3枚のアルバムのCDはレコードだったら擦り切れるほど聞き込んだものだった。今聴いてもついつい聴き惚れるほど、そのボーカルは素晴らしい。 79年のアルバムから、イヴァン・リンスのカヴァーだ。






イヴァン・リンスといえば初期の数枚はよく聴いた。この曲もそうだが、バック演奏・アレンジのジルソン・ペランゼッタのセンスにも惚れこんだものだ。久々に聴いたが40年以上前なのに全く古さを感じない、77年、イヴァン・リンス32歳の歌唱である。






イヴァン・リンスをもう一曲、これは79年。 この熱唱、自ら持て余すほどの熱情があふれ出ている。






さて2020年に帰ってくる。パピークのニューアルバムが出たので3曲紹介。 もう解説は省略、最後のはアース・ウィンド&ファイヤのカバー。












3年前の曲なので 前回のカントリーがらみでは紹介しなかったブラッド・ペイズリー。南部は天国という内容、前回の6曲同様、南部のライフスタイルを称揚してやまないのが最近のカントリーのトレンドであるとすれば、住みにくくなった都市部への、ある種の勝利宣言なのかもしれない。それは自分たちを「愚鈍で遅れている」と蔑む左翼連中への意趣返しでもあろうか。
ともあれ、いつもどおりペイズリーのテレキャスターがイイね!






大統領選後のゴタゴタを見ていると、20世紀までは世の中がシンプルで良かったなーと痛感する。
以前にも紹介したザ・ウィスパーズのダニー・ハザウェイへの鎮魂歌。今やほとんど聞かれなくなったゴスペル風のソウルコーラス、Black Lives Matter などと叫ぶより、こういった魂のこもったブラック・ミュージックのほうが、よほど世の中に良い影響を与えると思うんですがね?







今年のお別れはクラシックです。
誰でも知ってるバッハのオルガン曲をギターで。
オルガンだと10個以上の音が同時に鳴るがギターは6個でしかない。
さらに言えばギターでは右手の指は4本までしか使えないから6個を完全に同時に鳴らすことはできない。

そこでオルガン曲をギター用にアレンジするとなると音符の取捨選択でそうとう悩むことになる筈だ。
さらに言えばギターの演奏者としてもオルガンの原曲を知悉していないと、演奏するときにやはり音の優先順位で迷路にはまることになるだろう。
音の強弱を出せないオルガン、自在に強弱を出せるギターという違いも、編曲や演奏において言い知れぬ困難をもたらすだろう。





この編曲は演奏者のエヂソン・ロペス本人によるもので、オルガンの原曲に遜色なくバッハの世界を築いている。
むしろ10個以上の音が鳴ることで和音が曖昧になるオルガンよりも、バッハの音楽をよりよく理解できるとさえ言えるのではないか。
リュートから続いたギターの奏法も近年ますます進化していることがわかった。
この深くて表現力のあるガット弦の音を、全てのギター奏者、そしてエレキギター&ベース奏者も真摯に研究しなくてはならない。

このあたり、来年は掘り下げた意見を述べるつもりです。




では、良いお年を・・・










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