酷暑にサンバをどーぞ!



いやー暑い!!ということで約束どおり、酷暑を乗り切るサンバを聴きますよー!

まずは火には火を、暑苦しさMaxの曲、ヴォウ・プロ・セレーノというグループのライブ。いちばん最初にリーダーが聴衆に手拍子のリズムを提示すると、すぐに観客はそのパターンで手拍子を打ち始める、そのリズムの一体感が凄い。これ、日本でよくあるウラ打ちであるべき手拍子がオモテ打ちになってしまうみたいな、聴衆とのチグハグ感が全く無いですね。




つぎつぎと変わる複雑なリズムパターンにブラジル音楽の強烈なリズム感覚を堪能できるが、注目してほしいのはベースである。  4人のボーカルばかりが映っているが、バックにはカヴァキーニョ(ブラジル風ウクレレ)やギターと一緒にエレキベースが存在している。ベースをよく聴くと通常ギターやカヴァキーニョが行うカウンターメロディーを、なんとベースがやっている。
8分音符や16音符で非常に細かく、ベースという楽器からすれば速弾きである。タワー・オブ・パワーのロコ・プレスティアのベースみたいな感じだが、サンバは2拍子だから息を抜けるところが無く、延々とたたみかけるように弾き続けるのは一種の神業と言えるだろう。

ブラジルにおけるエレキ・ベースがここまで進化したこと、それがこんな大衆的なサンバのバックでさりげなく行われている事実・・・暑さを一瞬忘れましたね。



次はメノーゼ・マイス、デブのボーカリストが上手い。 カヴァキーニョやソプラノサックスが涼しげなのはサンバの定石だから夏向けですな。当部室で5~6年前から新人として紹介してたフェフジン、ムムジーニョ、ルーカス・モラートなどのさらに次の世代の新しいサンビスタ(サンバ歌手・奏者 )が次々にデビューしてるのは心強いです。
大相撲でいえば隆の勝、琴ノ若といったところですかね。

  




トゥルマ・ド・パゴーヂ、人気のグループです。これもカヴァキーニョが涼しいが、珍しくハーモニカが鳴ってますな。メンバーで呑んでるうちに仲間の恋を成就させるストーリー、よくできたPVです。






ヴェテラン・グループのハーサ・ネグラ、落ち着いて歌い上げるようなボーカルに年期を感じる。熟女バックコーラスはじめ、メンバーの年齢が高めですね。このグループはカヴァキーニョなどの伝統サンバ楽器を使わず、テナーサックスなどサンバっぽくない楽器をフィーチュアするのが特色。それでも涼しげなのは、ボーカルも楽器も音に隙間があって、その低密度な感じがクールな空気感になってるんではないですかね?





あと二曲聴きます。 これはちょっと重たいイントロですが、0:40からいつものサンバに。 このボーカルのオッサンは歌も上手いがユニークなファッション・センスも注目だ。サンバの打楽器は最小限、通常のドラムがリズムを仕切っている。





ゲストにペリクレスを迎えて。 ペリクレスのしんみり聴かせるボーカルとの掛け合いが聴きどころ。ここ数年パワーが落ちた感が無くもなかったペリクレス、ここでは健在ぶりがうかがえる素晴らしい歌唱だ。 
やはりこの深みのある表現力は現在のサンバ界の頂点と言えるだろう。








さて前回、ちょっと名前の出たアライヂ・コスタについて触れておきましょう。だいぶ前に書いたことだが、数あるブラジル女性ボーカリストでも、大時代なサンバ・カンソンからボサ・ノヴァ、さらにMPBまでをカバーしたのはおそらくこの人だけだ、とオレは思っている。1935年生まれ、今年85歳、さすがに最近は歌っていないようだがブラジルの音楽界では尊敬される存在のようだ。

いちばん有名な76年のアルバムから2曲聴きます。音程修正技術など無い時代、ちょっと音がはずれるのはご容赦ください。このアルバム、トニーニョ・オルタ、ジョアン・ドナート、ミルトン・ナシメントといった当時の最先端ミュージシャンが参加したアヴァン・ギャルド感満載の名盤であった。





70年代MPB感覚が今も新鮮なイヴァン・リンスの曲。 この引きずるような歌唱を高井が参考にした疑いがあるのです。











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