ポーランド音楽(18) Ania Dabrowska の1stアルバム



過去何度も紹介してるアーニャ・ドブロフスカですがファースト・アルバムをちゃんと聴いてなかったのは浅はかでした。 今から10年前、23歳のデビュー・アルバムがこれほど内容が濃かったとは・・・・・。

ポーランドではこのアルバムはポップス・チャート売上1位を記録してるんですが、これが果たしてポップスと言えるのかというほど格調が高く、前衛的で、ポーランドのリスナーの耳の良さ、民度の高さに感心する。

なんというか低俗なところ、媚びてくるところが全く無い音楽で、ジャズの空気感が強いとも言える。
例えばこんな曲がシングル・カットされてヒットするなんて、ポーランド以外の国では考えられないことだ。





これもシングルになった曲。多少ポップスっぽいがドラムスは人間が叩いてるし、上質なアシッド感に商業音楽の曇りは無い。





これ、冒頭のトランペットはさすが名トランペッター、トマス・シュタンコを生んだ国だけはある。
ジャズとポップスの融合が非常に高次元でなされており、これはポーランド音楽の特徴のひとつであろう。





こうして聴いてみると、やはりプロデューサーのボグダン・コンドラッキという人に興味が湧いてくる。
オレの中ではブラジルのジルソン・ペランゼッタと同じくらいの高評価で、空間の構築感、不思議な楽器の使い方などユニークで意表をつくものでありながら、全体を無理なくまとめる手腕は世界最高レベルと言っていいだろう。 ネットで調べてもよくわからないのがもどかしい。

最後は比較的素直なポップス。それでも随所にヒネリが利いている。






何度も書きますが、ポーランドのミュージシャンは非常に技量が高く、それぞれの楽器が通常とは少し違う使われ方なのが面白い。最後の曲もギターはナイロン弦のクラシック・ギターで、それが曲全体に丸みを与えてますね。
ドラムスがあっさりめなのもポーランド流。 でもリズム感は非常に良く、安定感がある。

ポーランド音楽独特の特徴は今後もグローバル化されずに保持増進してほしいものですが、このアルバムから10年たって今のアーニャを聴いても、そういう心配が全く無用なところは心強いですな。



アーニャ過去記事:

アーニャ(1)


アーニャ(2)








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